4月15日岩手県下閉伊郡山田町の復興桜の丘の824本目の桜の植樹が行われました。

岩手県下閉伊郡山田町の桜

東日本大震災が東北を襲った2011年から桜山への想いを抱いていた、地元BG会・”グリーンハートやまだ”の藤原長一さん。震災から2年目の2013年の春「多くの方々が訪れる日本一の桜山に、山田町復興の第一号に」という藤原さん親子の桜山への想いを実現するために、山田町ではじめての植樹を行いました。

翌年には町ぐるみで一体となって取り組む大きなプロジェクトとなり、主催:山田町・BG浦の浜会 協力:山田町観光協会・山田町特産品販売協同組合・山田町商工会・新生やまだ商店街協同組合の皆様で開催する「船越家族旅行村・さくらまつり」の中で桜を植樹を行ってきました。

植樹がはじまり5年目の今年、2013年に最初の一本を植樹して以来、ついに山田町で東日本大震災で犠牲になってしまった方々と同じ824本の桜が植樹されました。この日も町内外から植樹ボランティアおよそ180名の方が植樹に関わり山田町が一望できる丘に植樹されていきました。

824本の桜の植樹を目標に2013年4月6日から始まった「山田町さくらの丘」のさくらの植樹。
これまでのご報告は下記のページをご確認ください。

山田町の桜の様子

山田町の桜はあと数日で3~4割は開花するのではないか、というタイミング。しかし、多くの桜はつぼみをたわわにつけていました。

中には開花を始めた品種も。初年度に植樹した江戸彼岸桜。かわいいその姿にみんな笑顔になります。

津波の難を逃れた、船越家族旅行村、メインのソメイヨシノは数輪開花を始めたばかり。一週間後には満開になることでしょう。

2017年4月15日(土)「復興さくらの丘」植樹感謝祭

開会式には、山田南小学校の子供たちが大漁・商売繁盛・繁栄を願う舞い・子虎舞を披露してくれました。すばらしいその舞に参加者一同、感動の中で見入っていました。

その後、植樹式。発起人である、藤原さんの開会の宣言、山田町長 佐藤 信逸様のご挨拶、そして、今年の山田町の桜の支援のみならず、植樹にも毎年ご参加くださっている、日本郵政様・キールズ様・DCMホールデングス様にご挨拶をいただきました。

場所を変えて、今年の植樹地域の絶景地点に移動。参加者の皆さんに植樹方法の説明。

その後、記念植樹を行いました。

参加者の皆さんと記念撮影。穏やかな山田湾・船越湾を望むその風景は息を呑むほど美しいけれど、この地を津波が襲ったことを想いおこします。

植樹開始。皆さんが植樹を始めた頃、山頂ではDCMホールデングス・ホーマック様にご支援をいただいた記念碑を設置。
ホーマックのスタッフの皆さん、当会ボランティアの屈強な男性陣が苦戦したのは地中に埋まっていた岩盤。岩を粉砕し無事設置できました。

さくらの植樹

今回ご参加くださった、山田町の住民の皆様、ボランティアの皆様、総勢約180名で植樹開始です!

その後、藤原さんの”グリーンハートやまだ”のハウスに近い、初年度の植樹地区にキールズ様にご支援を頂いた記念の石碑を設置。この地区には、震災後、故・柳生真吾氏の呼びかけから全国に広まった「スイセンプロジェクト」さんの水仙が、美しく咲き広がっています。

石碑を設置し、船越家族旅行村の会場に戻ると、名産の牡蠣やお蕎麦のお振る舞いが行われていました。キールズ様も毎年和菓子を振舞ってくださいます。

おいしい牡蠣・おそば・お菓子をいただいたあと、スタンプラリーです!

スタンプラリー

開墾からはじまった山田町の植樹。歩きやすいように藤原さん親子・山田町の皆さんの手で遊歩道が作られ、広大な敷地のこれまで植樹した場所をめぐれるようになっていました。そこかしこに桜が開花をはじめ、小さなカタクリの花等自然がいっぱい。

藤原さんの息子さんが制作した船越湾・山田湾を示すとても素敵な案内板は美しい湾を望む場所に立てられていました。皆さんここで記念撮影!

最後はスタンプラリーの参加者に山田町から抽選でプレゼントが!

このプロジェクトに長年ご寄付を寄せてくださり、かつ実際の植樹にも参加くださった、日本郵政様・キールズ様・DCMホールデングス様、ありがとうございました。

これからの山田町

この画像は山田町の桜山の未来予想図です。(あくまでも予想です)

1つの区切りを迎えた山田町の本プロジェクトですが、この場所を本当の意味で活かすのはまさにこれから。

整備管理し祭りをしその度に人が集まり、この場所が作られた理由に目を向け続けることで伝承と復興の場所として根付いていくことでしょう。

今年の「さくら祭り」の前日と翌日に、山田町に桜を寄贈された支援者さんが、支援した桜に会いに見えられていました。この地の桜をご支援くださった皆様。是非、美しい山田町の桜と優しい山田町の皆さんに会いにいらしてください。

そして、この地の桜を守り育てるために、これからも美しい山田町の桜山へのご支援・ご参加・ご協力を心よりお願いいたします。

この日の植樹は、当日のNHKニュース、翌日の岩手日報の一面に取り上げられました。