世代を超え、代々語り継ぎ、いのちを守りたい。
平成23年11月、大津波の到達地に、桜を植樹したいという東北の方々の強い想いと、花に携わる有志によって「さくら並木プロジェクト」が立ち上がりました。
桜が語り継ぐ平成大津波
平成23年3月11日突如として襲った東日本大震災は、2万人余りの死者及び行方不明者を出す大災害となってしまいました。
東北地方では過去にも度々津波による大きな災害を経験してきましたが、残念ながらその教訓を活かすことが出来ずに今回の未曾有の大被害をもたらせてしまいました。歴史を振り返ると、大津波は100年に一度必ず三陸にやって来ます。
この大津波について世代を超え代々語り継ぎ、被害を決して風化させない取り組みが必要です。将来予測される大津波の際「避難」の目標となって、住民の方々を守る役割を果たしてくれることを願い、今回の津波到達地に桜を植え記憶に残る桜並木を造成することに致しました。
「高き住居は児孫の和楽、想へ惨禍の大津浪、此処より下に家を建てるな」
明治の先人は津波の到達点に石碑を建立し、その教訓を記しました。
然し時が経つにつれ苔生して雑草に埋もれ、津波の記憶と共に忘れ去られてしまいました。
「桜の木・花の力」が伝えてくれます。
日本人がこよなく愛する桜。桜は種類により樹齢100年を超すものが東北の各地に多く存在します。
この桜並木と毎年春咲く満開の桜花は東日本大震災による被災者を慰めるとともに、平成23年3月11日を代々語り継いでいってくれます。
今後いかなる大津波が襲おうとも、再び今回のような大災害を繰り返すことのないように願い次世代の人々に東日本大震災の記憶が風化すること無く、同時に津波に対する防災意識と対応準備の大切さを伝え続けていく責任があります。
桜並木の拠出者と「桜基金」を募り桜並木の造成事業を行う植樹作業は、被災地の地元住民の方々や地元造園業者等に発注依頼して被災地域の復興支援事業の一環になることが出来るようにも考えられております。
桜が語り継ぐ平成大津波復興にむけて
もうこれ以上、津波により悲しい想いをしなければならない人々を増やしたくない。
逃げるべき場所をわかりやすい形で伝承したい。
忘れられてしまう可能性の大きい平成大津波をなんとか後世に伝えたい。
そんな強い想いから「さくら並木ネットワーク」は生まれました。
同じ想いを持つ全国の方々と被災地の方々を桜で結ぶネットワークです。