4月に入り、連日の様に桜の植樹を行っています。
「爆弾低気圧」との予報が出ていた先週末。複数の地で桜の植樹を行いました。曇り空の中、晴れ間が出たりして無事植樹。
そして植樹が終わった後、数百本にも及ぶ桜の苗木たちにまるで水遣りをしてくれているかの様にたくさんの雨が降りました。まるで奇跡のような出来事。
ここ数日のご報告です。
4月4日・5日 山田町船越
4月4日・5日は山田町船越にて新しく住む高台移転地の「絆の里」の周りの山を全面桜で囲む「結ノ桜山」計画の準備をしました。植樹式を6日に控え伐採した杉の木の運び出し及び新規の伐採、遊歩道の整備、苗の配置などを地元主催者を中心に行いました。
写真は4月4日に大槌町にベースを持つカリタスジャパンのボランティアのみなさん。春休みの学生さんを含む20名が応援に駆けつけてくださいました。
毎回本当に頭が下がります。みなさん必ずここにまた戻りたい、と言ってくれていました。そして中には桜を寄付したいとおっしゃる方もいました。
この夜地元主催者のメンバー三人が寄り合いの席を持ちこの桜の名前を考えました。これまで二年、世界中からの支援を受けた。高台にできる保育園も台湾と日本赤十字の寄付で出来ている。ここを囲む桜も一本一本全世界からの寄付。
この場所を美しく創り管理することでここに地元も関わった支援者も集える場所にしたい。岩手には大変な時助け合う「結っこ」という言葉がある。これにちなみ、
結ノ桜
と名付けようと決まりました。6日に向けてチェーンソーを三台に増やし準備が続きます。
4月6日 山田町船越「結ノ桜」植樹
4月6日は岩手県山田町船越においてかねてからお知らせしておりました300本の桜の植樹が行われました。
津波で流失した500本の桜のかわり高台の山に地元の地主さん達が企画したこの巨大プロジェクト。最初は地主さん一人藤原長一さんの想いだけでしたが、いつしか多くの地元の方、我々外からの人たちと大きくなり、全国・全世界から個人、団体色々な方からの寄付の桜が本日「結ノ桜」としてその一日目を踏み出しました。
参加者は予想を上回る約140名うち95名以上が地元の方々でした。
写真は津波の到達点に植えられた桜の前で多大な寄付と労力を頂いた日本郵政グループ労働組合北海道地方本部の方々の写真。70本という寄付でしたので、通常の石盤を70枚ではなく一つの石碑として設置しました。
この日の山田町船越「結ノ桜」植樹については、あらためてご報告いたします。
4月7日 大槌町桜木町の植樹
4月7日は大槌町桜木町にて城山への避難道沿いに21本の桜を植樹するお手伝いをしました。
主催は桜木町の自治会長澤口さんと同町でのと避難道を桜並木にするプロジェクトを応援する桜木の花道プロジェクトの広島から通う矢野さん。避難道を桜並木、花道として地元で管理する事でいざという時避難道が十分に整備され機能し、かつ直ぐに思い出す様にと計画されました。
新設の避難道約800メートルはまだ完成しておらず来年以降の植樹となるそうです。写真の場所は津波火災で焼けた山の避難道に植樹するところ。奇跡的に数時間の晴れ間があり、植樹を後押ししてくれました。
今回もカリタスジャパンのボランティアの皆様のお力もお借りしました。
来年以降もこのプロジェクトは続きますが、その前に草刈りなどの管理がこれから始まります。
桜は植えた所からが始まりですね。
4月7日 アンシャンテコンサート
大槌町の桜の植樹が行われているその頃、東京ではこの日の記事でもお伝えした、
「第7回アンシャンテ・桜いろのコンサート」 ~さくらに託した思い…東北へと~
という、さくら並木ネットワーク支援チャリティーコンサートが開催されました。
昨年のコンサートでは、アンシャンテ様・ご来場されていた皆様よりおおきなご支援をいただきました。そのご支援は先にお伝えした山田町に桜となり、植えられたたくさんの水仙の花と共に、山田町の皆さんに愛され、すくすくと育っていく事でしょう。
コンサートの最後に、前日の山田町の植樹から戻ったばかりの代表小池潔が、
「皆さんの素晴らしい歌は、喜びや楽しさ、悲しいときは勇気づける、明日への希望をもたらす。これは さくら並木ネットワークの活動と同一線上にあります。
このようなアンシャンテからのご支援はSNNにとって心強い寄贈者であり、活動の励みとなります。アンシャンテの皆さんのご支援は、必ずや東北の被災者の背中をやさしく押します。」
お礼・ご挨拶と昨年のご寄付に対する結果をご報告しました。
この日のコンサートでは、ご来場者の方々より158,728円の多大なご寄付をいただきました。
皆様のお気持ちは、責任を持って東北の地へと繋げてまいります。
4月8日 岩手県山田町船越半島・大浦
4月8日は岩手県山田町船越半島の大浦で津波の到達点に2本の植樹を行いました。
ここでは津波の浸水域が農地になっており、日陰の問題や鳥害の問題が予想され2本だけの植樹になりました。
午後は6日に植樹した山田町船越の結の桜山350本の点検を行いました。地主の藤原さん親子、鈴木さんと本日まで続いている暴風の後の点検と一部支柱がしっかり地面に刺さっていなかったり支柱と苗の結び方が不十分だったりした苗を再度植え直しました。
藤原さんらもかつて沼の周りにあった500本の桜を守ったように草刈り等管理を頑張っていかれますが、広大な山地に植樹されたためこれからの季節の草刈りが大変です。そこで6月の第1週か2週目に草刈り祭り?
を考えています。また決まりましたらご連絡致します。その際には是非ご参加ください。
写真は6日に植樹された推定樹齢15~20年の実生の枝垂桜。地域のシンボルツリーとして地元の方々によって最後に土がかけられました。
この日大雨の後の晴れ間で雲海のようになった海と陸と空の間に浮かんでいました。