4月3日午前。
さくら並木ネットワークは石巻市渡波地区松原町の浜松公園で植樹会を開催しました(この日は午後も同じ渡波地区で植樹が行われたので、午後の部は後日報告いたします)。
石巻市渡波地区松原町・浜松公園
渡波地区の松原町は震災前は250世帯約550人の住民が住んでいた海水浴がある松林が美しい町でした。
しかし東日本大震災により多くの住宅が全壊。
約100近くの方が津波の犠牲になってしまいました。
今現在は多くの住宅地は更地となり、その一部は防潮堤の用地になり護岸工事が行われ、松原町に現地再建された世帯は震災前の一割にも満たない状況です。3日の植樹地となった浜松公園はそんな松原町住民さん達の集いの場でした。
今回さくら並木ネットワークはご縁があり、この浜松公園を再び集いの場にしたいとのご依頼を受け植樹会を開催することになりました。植樹会当日は住民さん、今回の浜松公園の桜の支援者となっていただいた東京都世田谷区の合唱団メンネルコールけやきと各地から駆けつけてくれたボランティアの皆様が集まってくれました。
松原町区長阿部様とメンネルコールけやき様にご挨拶をいただいた後、浜松公園の真ん中に設置されたしだれ桜の成木と石柱のお披露目をしました。
メンネルコールけやき様のご支援により設置されたこの石柱には、
「波折渡之渚(なみおりわたりのなぎさ)の希望のさくら」
というすばらしい文言が刻まれることになりました。
昔渡波地区は、万石浦の入り江口で波が折り返していたために砂丘が生じそれが陸地化していった土地で「波折渡之渚村」と称していたことということです。この浜松公園の真ん中のしだれ桜にぴったりの石柱となりました。
そして16本の苗木を公園内に植樹。参加者全員で浜松公園再建の願いを込めて植樹された苗木は将来美しい桜並木になるでしょうね。とても楽しみです。
最後にメンネルコールけやきの皆様から合唱が披露されました。浜松公園に響き渡った美しい歌声は参加者全員へのすばらしい贈り物となりました。
浜松公園のしだれ桜の成木はすぐに花をつけますが、苗木が大きくなるのは時間がかかります。それは渡波地区が復興するにはとても時間がかかるのと似ています。しかし今回の植樹に参加した皆様のおもいは同じだったと思います。
それはいつか渡波地区がまた笑顔の多い地区になってほしいということです。
そんな将来が来たら…。
浜松公園がまた集いの場所となってくれることを心から願っています。