3月29日。宮城県南三陸町波伝谷地区でエドヒガン桜など20本の植樹が行われました。

”波を伝える谷”と書く、波伝谷地区。波伝谷地区は80世帯が津波で全壊。集落そのものが失われました。

震災の翌年2012年4月。当会の活動をスタートしてはじめての春にこの地区に植樹をしました。

今年の植樹地は波伝谷地区のうち19世帯が住むことになる高台移転地の中心部です。

宮城県南三陸町波伝谷地区

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 高台移転をしようとしたら有力地の多くは縄文遺跡か中世の館跡。我々現代の人間がいかに自然と語り合っていないのか、慢心していたのかを思い知らされた。今回の被災は我々人間のともに生きる海と大地への不遜がもたらした側面もある。

この上さらに高い堤防を築いて自然にあらがって海辺に生きようとするのでは、一体我々は何を学んだのかという事になる。

しかるべき高台に移転し、海を見て花を植え、木を植えて海とともに生きる。

震災の翌年に伺った時の、地元の語り部・後藤一磨さんのこの言葉が忘れられません。

植樹には寄付者である合唱団コールたちばなの皆様がご参加くださり、後藤一磨さんの語り部のあと記念植樹となりました。

今回東京から植樹参加者の中には、近しい方を亡くした方もいらっしゃり送る側受ける側双方にとって意味深い桜となりました。

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そして植樹の最後には合唱のプレゼントをいただきました。
ありがとうございました。

宮城県南三陸町歌津地区西光寺

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同日午後は、初年度に植樹した歌津地区の西光寺の桜の剪定と植え替え作業を地元の檀家様と共同で行いました。

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新たにできる本堂の背後の斜面に移植いたしました。

新しい街の形成の為の桜を植樹は今後さらに増えて行くと予想されます。
今後とも見守っていただければ幸いです。