東日本大震災から4年目の2015年3月11日。
様々な想いを胸に日本中・世界中の各地で黙祷・祈りが捧げられました。

当さくら並木ネットワークでも、スタッフそれぞれが各地で祈りを捧げました。
震災の記憶を風化させてはいけない。さくらと共に伝承していく決意を胸に。

各地で植樹を行っているスタッフよりさくらの植樹の報告が届いています。

福島県南相馬市堤谷地区

3月11日 震災から四年の節目でしたね。
我々スタッフも被災各地や関東。それぞれの地域で祈りを捧げる日となりました。

さて、この日に先立ち、3月8日(日)福島県南相馬市の堤谷地区でも桜の植樹をお手伝いさせていただきました。

堤谷地区は原発19キロ地点に位置し現在も夜間の滞在はゆるされていません。
この地区の新築された公会堂に行政区長の綱川様の依頼でエドヒガン桜5本を植樹いたしました。

実はこのお話、震災当年から承っていましたが、20キロ圏内という事でなかなか公会堂そのものを建築することが出来ず、四年越しの植樹となりました。

公会堂は高台に位置し、その下には国道6号線がありますが、ここでは津波がこの6号線を越えて進入したそうです。

現在来年の全面帰還に向けかつての60%にあたる20世帯が帰宅の意思を示していらっしゃるそうです。
この5本桜は地域を次の世代へ繋げる為の切なる願いが込められた四年越しの桜となりました。
写真は行政区長の綱川様と地域の方です。

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宮城県亘理町荒浜地区

3月11日。
多くの方が津波の犠牲になられた東日本大震災から4年経ちました。

東北各地では様々な追悼イベントが行われた日でしたが、さくら並木ネットワークは亘理町荒浜地区の「鎮魂の碑」で植樹を行いました。

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荒浜地区は亘理町の中でも特に海に近い地区。
到達した津波の高さは7メートルとも言われ、亘理町全体で津波の犠牲となられた半数以上が荒浜地区の住民さんです。

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作業は亘理町及び東日本大震災で亡くなられた方に黙祷してから開始しました。

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この日植樹作業をしたのは鎮魂の碑を建立した荒浜まちづくり協議会の皆様と荒浜地区在住の松本夫妻。
昨日の午前中は風が強く作業は難航しましたが、皆様亡くなられた方のご冥福と荒浜地区の発展を願い心を込めて植樹しました。

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鎮魂の碑の植樹は今回が最後ではありません。この鎮魂の碑周辺の土地の一部が嵩上げ道路にかかっており、それが終了する数年後にまたあらたに桜を植樹することになります。このようにいっぺんに植樹できないところがまだ区画整備が行われていない被災地域の苦悩があらわれていると思います。

しかし少しでも早く大きくなった桜を荒浜地区の皆さんに見ていただきたいと思い、今回は嵩上げ道路にかかっていない部分に植樹することになったのです。

震災から4年が経ちましたが、このように荒浜地区をはじめ被災地域ではやらなければならないこと、終わっていないことが山積しています。そしてそのような地域がまだまだあることを全国の皆様には忘れてほしくないと思います。昨日植樹した桜も時間はかかりますが…。

いつか慰霊の桜から荒浜地区の復興発展、喜びの桜に変わっていく日を心から願っています。