秋植樹のお知らせです。
宮城県石巻市桃浦地区
石巻市牡鹿半島の桃浦地区は東日本大震災により甚大な被害に遭いました。65軒あった集落のほどんどが倒壊・流失の被害を受け、ほとんどの方は先祖伝来の土地を離れざるを得ない状況となってしまいました。
現在桃浦地区に残っているのは高台移転した数件。この桃浦高台移転地には今年3月12日に住民さんと多くのボランティアさんとともに10本の桜を植樹しました。そして辛うじて津波を免れた4軒と住職が自力再建をした洞仙寺と10件にも満たない地区になってしまいました。
このたび秋植樹が決まったのはこの洞仙寺です。
洞仙寺の歴史は古く廃寺であった梵ヶ寺を曹洞宗が改宗する形で再建したのが1458年(長禄二年)。
参照: 洞仙寺のHP「瓦に願いを」
http://tosenzenji.org/
つまり550年以上の歴史のあるお寺なのですが、この洞仙寺も東日本大震災の大津波により本堂、庫裏がなくなり境内も大きな被害を受けてしまいました。牡鹿半島を車で走ったことがある方ならば、牡鹿半島のちょうど中部くらいのところで住職様が震災年に作った復興の鐘や塀に大きく「瓦に願いを」検索と書いたお寺を見たことがあると思います。そこが洞仙寺です。
洞仙寺は先日やっと本堂が完成したので、住職様にその記念桜植樹をということで依頼されました。
自然の暴力により仲良く暮らしていた地区が破壊され残った世帯は6分の1以下になってしまう。被災していない私達には想像ができないくらいの複雑な気持ちが桃浦地区住民さんにはあると思います。それは他の地に移った住民さんも残った住民さんもそうでしょう。
しかし洞仙寺の法要には数百人の方が集まるそうで、せめて当会の植樹した桜が皆様の心を和ませ故郷を思い起させるものになってほしいと思います。
この秋は桃浦地区の皆様の心の平和と復興を願いながら植樹させていただきます。