東京では桜の花々が絢爛豪華に咲き誇り、少し濃いピンクの八重紅枝垂桜も、この時とばかりに美しい花を咲かせ光って見えます。
桜は儚く潔い有様が美しい。
日本人の心の花、桜。
東北に伝承の桜を植樹する。その事で繋がる方々からあらためて桜の花の持つ力の大きさを感じます。
3月の植樹が終了しました。地域の様子と併せてご報告いたします。
3月24日~3月26日 亘理町鳥屋崎地区
3月24日から亘理町鳥屋崎地区で現地再建された住民さんを対象に植樹を行いました。
鳥屋崎地区は2011年3月11日以前は約100世帯の方が住んでいました。そのうち約50世帯の方が現地再建(改築し鳥屋崎地区に戻ること)されています。今回縁があり鳥屋崎地区区長佐藤さんの発案により町内に回覧板が回され、現地再建された方の約半数の26世帯の方から桜植樹を依頼されることになりました。
植樹スケジュールは各世帯平均2~3本。24日より三日続き、少し飛んで4月9日の4日間で行われます。
3月24日
現地再建を祝い桜を植樹することになり、笑顔の鳥屋崎住民さんと鳥屋崎地区の植樹を監修いただいている佐山植物園のお二人、植樹をお手伝いしていただいたボランティアさん4名で、各お宅に植樹。
皆さん、笑顔が素敵ですね!!
3月25日
翌日3月25日も引き続き亘理町鳥屋崎地区の植樹。
笑顔の住民さんとボランティアさん5名の勇姿をお送りします。監修いただいたのは佐山植物園さん。ご協力感謝いたします!
3月26日
亘理町鳥屋崎地区の植樹3日目
ボランティアとしてご参加いただいたのは亘理町の長倉さんと横浜市の高須賀さん。ありがとうございました。昨日の笑顔の住民さんとお二人の姿をお送りします。
ここでエピソードを一つ。植樹ボランティアをしていただいた横浜市の高須賀さんは桜の寄贈者さんでもあります。せっかく亘理町で植樹ボランティアをしてもらったので、作業終了後今まで亘理町で植樹した桜の一本を高須賀さんの桜と決めご案内しました。とても喜んでいただき、自分の桜を見れるとは思っていなかったとおっしゃってました。
高須賀さんの桜のように…。
申し込み時期によっては来年度の植樹になることはありますが、皆様から支援していただいた桜は大事に東北の地に植樹され地域や被災者さんのあらたな喜びとなっております。
これからも何卒ご理解ご協力のほどよろしくお願いします。
とりあえず3月の鳥屋崎住民さんへの植樹は終了することができました。残りの住民さんは4月9日に植樹する予定です。昨日
3月28日 七ヶ浜町のきずな公園
きずな公園は七ヶ浜町の生涯学習センター敷地内にある去年7月に作られた公園です。一見のどかなところですが…。公園のすぐ隣には仮設住宅があり、高台にあるこの公園からは津波被害を受けた七ヶ浜の沿岸部が一望でき、決して2011年3月11日の震災と切り離されているところではありません。
今回縁があって実現したこのきずな公園の植樹は、仮設住宅に隣接しているこの公園で子供たちに元気に遊んでもらうこと、仮設住民と在宅の方との交流などを目的に、第2回「きずな公園DAY」(主催:「きずな公園DAY」実行委員会 協力:NPO法人さくら並木ネットワーク)のイベントの一環として行われました。
まずラジオ体操と公園内清掃を終えてから子供たちみんなでスコップや移植ベラを持って植樹。本当に七ヶ浜の子供たちは元気で人懐っこくて可愛くて…。今回の植樹を監修していただいた造園業者東グリーンの伊藤さんも筆者もさんざん笑わせてもらいながら…(笑)。無事3本の桜を植えることができました。そして最後に子供たちの書き込みが入った記念プレートを設置して元気に記念撮影。
ほのぼのとした時間を過ごすことができました。
きずな公園の看板の裏にはこんな裏書が書いてあります。
未来に残したい“きずな”
震災からの復興
心に刻まれた“家族のきずな”
まちが育くむ“地域のきずな”
寄り添い生まれた“新たなきずな”
失いたくない“きずな”の大切さを未来に伝える
今“きずな”の大切さを子供たちに教えることができるのは現在の大人たちしかいません。…そしてそれを未来に伝えて行くのは今日植樹してくれたような子供たち。
今日みんなは“きずな”の大切さわかってくれたかな?
大人になっても今日のこと忘れないで桜を見に来てくれると嬉しいな。
3月29日 仙台市宮城野区白鳥地区
3月29日。仙台市宮城野区白鳥地区で桜植樹が行われました。
白鳥地区の横には七北田川が流れています。その七北田川と白鳥地区の間に堀があり、その堀沿いには初代白鳥地区町内会長が「遠出をしないでも町内で花見ができるように」という気持ちを込めて植樹した桜並木がありました。しかし2011年3月11日の津波によって5分の4の桜は枯れてしまい数本を残すのみとなっております。
今回は初代町内会長の遺志を継ぎ、あらたに桜並木を再生しようという白鳥地区の会「中野新町桜の木保存会」会長加藤さんと現町内会長さんがさくら並木ネットワークに植樹を依頼されたことによって実現したものです。当日はとても天気が良く、桜の木保存会の方でも町内にチラシを配っていたせいか地元の方がたくさん集まっていました。
すぐ近くの公園でご挨拶をしたあと植樹開始。植樹ボランティアも今回白鳥地区の桜を寄贈していただけることになったガーデンシティ大阪様の皆さんの他、西本願寺ボランティアセンターや個人参加のボランティアさんもたくさん集まっていただき、賑やかで明るい植樹会となりました。堀沿いはたくさんの人に溢れかえり、白鳥地区の皆さんもボランティアさんも士気が高く楽しまれていたようでしたね。
桜は紅しだれ桜13本と少し小さめの雨情しだれ桜13本の計26本で決して少ない本数ではないのですが、あっという間に植樹が終わってしまいました…(笑)。休憩のあとにみんなで和気あいあいと堀沿いの桜並木に面している集会所の横に石柱を立てました。
その石柱の裏には「白鳥の地に再び桜を」というこの植樹会にぴったりの文面が刻まれています。
お昼は白鳥地区のお母さんたちが作った心のこもったご飯をいただきました。ガーデンシティ大阪様の皆さんもボランティアさんも住民さんの温かい心遣いに感動。みんなでこれからの白鳥地区の発展を願わずにはいられないような素晴らしい時間を過ごすことができました。
初代白鳥地区町内会長が最初に植樹したときはどんな感じだったのでしょうか。それはわかりませんが…。
29日の植樹は初代会長の遺志を立派に継ぐものだったと思いますし、たくさんの住民さんやボランティアさんの笑顔がそれを証明していると思います。あらた桜並木になるにはまだまだ時間がかかりますが…。
でもまたのちの世代にそれは語り継がれ、きっと大切にされる桜並木になることでしょう。
追記。
植樹のほぼ同時間に白鳥地区から車で10分ほどの背後地六号公園仮設にて、ガーデンシティ大阪の村井様のご紹介でぬーばプロジェクトの皆さんがピザの配布会を開いてくれました。筆者もご挨拶がてら一口いただきましたが、本格的なナポリピザでとても美味しいものでした。仮設住民さんもひっきりなしに来ていたようで、ここでも植樹会に負けないくらいたくさんの笑顔を見ることができました。
ぬーばプロジェクトの皆さん。
本当にありがとうございました!