2012年7月20日(金)・21日(土)、南三陸町・気仙沼地区に約190枚のご支援いただいた皆様の名版を設置いたしました。

連日猛暑が続いていた東京。炎天下での作業がとても心配でしたが、当日は気温20度前後で曇り。順調に予定の名版をすべて設置いたしました。

設置は、ご参加いただいたボランティアさん、ロンドン・SakuraFrontのスタッフの方々、当さくら並木ネットワークスタッフ、現地の方々、総勢15名の手で3チームに分かれて行いました。

「100年後に津波を伝承する。」そのために、通常のプレートではなく、石版にご希望の文字を刻みました。

7月20日(金)夕方16:00頃、南三陸町に到着。早速、名版を各地区ごとに分けていきます。石版は横23センチ・縦11センチ・厚さ6センチ、約4キログラムくらいあり、安定感のあるもの。200枚の石版を大切に設置地区ごとに確認しながら車に積み込みます。

一番初めに南三陸町の防災庁舎が見える高台「上の山八幡宮」に植樹された、8本の桜に設置。そこで設置方法を学びました。まず、丈夫なステンレスの棒を桜の根元に埋め込みます。そして、石版の後ろにあけた穴に接着剤を流し込み、棒に接着し、石版を少し埋め込みます。
これで完了。 
8本の桜にそれぞれ想いを込めながら、一つ一つ大切に設置しました。

桜の木は、ほとんどが健康に育ち、青々とした葉をつけていました。しかし、数本だけ、塩害等で枯れてしまいそうなものもありました。植樹して一年以内のそのさくらに関しては、来年の春、植え替えを行います。

7月21日(土)
朝8:30集合。各チーム早速設置を開始しました。

草刈りをしながら、一本一本に設置していきます。

気仙沼

東北の方々は本当にお花がお好きで大切にされていらっしゃいます。気仙沼天ケ沢地区の皆さんは畑作業やお庭の手入れなどをされている時間でした。

スタッフにその場でラベンダーを切ってくださいました。そのあと、石版を取りに車に戻るたびに、車中に良い香りが漂っていました。

津波は海から離れたこんな高台にもやってきました。

色とりどりのアジサイが美しく見頃。アジサイや桔梗・バラの花や百合が咲くその土地の横には、家の土台だけが残っていました。その花々を愛でて暮らしていた方の事を考えずにはいられませんでした。

こんな斜面に植えた桜もありました。ここまで来た津波。被害の大きさを感じずにはいられませんでした。

一つ一つ皆様の名版を設置しながら、将来また来るだろう津波の時には、避難の目印になるように元気に美しく育つよう祈りながら、予定のすべての石版の設置が完了しました。

今回は南三陸と気仙沼に設置をいたしました。次回の設置時にはまたご報告させていただきます。

桜基金Bでご支援いただいた桜の設置場所につきましては、順次、郵送にてお知らせする予定です。今しばらくお待ちください。