4月2日午前。さくら並木ネットワークは宮城県石巻市牡鹿半島の大谷川高台移転地と気仙沼市八景島2か所で植樹会を開催しました。気仙沼市八景島の植樹に関しましては後日、ご報告いたします。
宮城県石巻市牡鹿半島/大谷川高台移転地
大谷川地区は女川町から牡鹿半島の大原浜地区をつなぐ県道41号線のちょうど中間あたりにある地区です。鮫浦湾の一番奥に位置し26世帯約100人が住んでいた集落でしたが、2011年3月11日の東日本大震災の大津波により大谷川地区はほぼ全壊。海からやってきた津波の膨大なエネルギーは鮫浦湾に一極集中し津波の最高点は20~30メートルだったと推定され(東日本大震災でリアス式海岸を持つ三陸地方(宮城県沿岸北部から岩手県沿岸部)の津波最高点が平野の沿岸部より高いものだったのも同じ理由になります)、津波が引いたときは全く何もないという状態でした。
現在の大谷川地区は約三分の二の世帯が地区を離れざるを得なくなり、約三分の一の9世帯の皆様がこの大谷川高台移転地にお住いになっています。
大谷川高台移転地の紹介記事
http://sakuranamiki.jpn.org/archives/9647.html
植樹日当日は晴天。大谷川高台移転地の鮫浦湾を見下ろす公園に住民とアデランス様の皆様が集合。挨拶の後この公園に設置したアデランス様ご支援の桜の成木と石柱のお披露目をしました。
石柱の表面は住民の皆様がこの桜に愛着を持てるようにと高台移転地の地名の小浜をつけた「小浜さくら」という文字が刻まれることになりました。
そして苗木の植樹作業。住民とアデランスの皆様が一本ずつスコップを持ち丁寧に苗木12本を植え込んでいきました。
大きくなったら素晴らしい桜並木になるでしょうね!!
そして牡鹿半島は鹿が多いので続けて防鹿ネット柵制作作業をしました。住民の皆様も桜の苗木が食べられないように真剣。またアデランスの皆様も住民さんと一緒にこの作業をしたことがとてもやりがいがある植樹作業になったとおっしゃってくれました。そして全員の力で無事防鹿ネット柵も完成!!
皆様とても充実感のある晴れ晴れとした顔をしておりました。
作業後は数日前にできたばかりの集会所で住民とアデランスの皆様のお昼を兼ねた交流会。ぜひ末永く友情を保っていただければさくら並木ネットワークとしてもうれしく思います。
大谷川高台移転地から見下ろす鮫浦湾の光景はとても美しく波も穏やかに見えますが、6年前この鮫浦湾からやってきた大津波は大谷川地区に甚大な被害をもたらしました。その津波の傷痕はいまだ癒えず鮫浦湾から少し目を横にずらすといまだ護岸工事が行われています。
しかし大谷川高台移転地の住民の皆様はこの鮫浦湾の光景をこれから毎日見ながら生きていくことを決断した方達です。その光景に今回植樹した桜達が仲間入りすることになりました。桜の成長とともに大谷川高台移転地の皆様のこれからのご多幸をお祈りいたします。
追記
この大谷川高台移転地の植樹会の様子が当日の夕方地元テレビ2局でニュースとなりました。