3月20日。宮城県石巻市牡鹿半島の鮎川浜で植樹をしてきました。

宮城県石巻市牡鹿半島鮎川浜

捕鯨の町として知られる石巻市牡鹿半島の鮎川浜は東日本大震災時に非常に高い津波が押し寄せた浜でもあり、その高さ8.6m以上だったとも言われております。今現在も津波の傷痕は地区全体に残っており、鮎川港周辺を中心に区画整備がいまだ行われ工事車両が行き交っている状況です。

20日に植樹したのは鮎川浜熊野公営住宅と民宿泰平荘。この二つの植樹地を当会に紹介していただき当日の作業をお手伝いしてくれたのは栃木県那須烏山市のボランティア団体龍JINの皆様。龍JINの皆様は震災年から牡鹿半島で定期的にボランティア活動をしており、今も鮎川浜をはじめ各浜の住民の皆様と交流を続けています。

鮎川浜熊野公営住宅

午前中は鮎川浜熊野公営住宅で植樹。

熊野公営住宅は鮎川湾を見渡せる高台にあります。作業内容は公営住宅の周辺の斜面部に12本の桜を植樹し防鹿ネット柵を張るというものでしたが、風が強く急斜面での作業なので大変な重労働となりました。しかし龍JINの皆様の頑張りで何とか終了。熊野公営住宅の住民さんもその様子を見て「ありがとう」という言葉をたくさんかけてくれました。

お昼は熊野公営住宅のすぐ近くになる仮設商店街おしかのれん街で食べましたが、おしかのれん街から熊野公営住宅を見上げると龍JINの皆様が頑張って作ってくれた防鹿ネット柵がしっかり見え、お客さんやおしかのれん街店主さんからも「まるで樹木のようですごい」という声もいただきました。

鮎川浜黒崎・民宿泰平荘

午後は鮎川浜黒崎にある民宿泰平荘で3本の桜の植樹。龍JINの皆様は泰平荘の阿部泰子さんとも交流を続けており、泰子さんは龍JINの皆様に会えたことがとても嬉しかったようで笑顔満開。龍JINの皆様がいかに牡鹿半島の皆様と心の交流を続けてきたかがとてもよく理解できました。

20日は大変な作業になりましたが龍JINの皆様。本当にありがとうございました。

東日本大震災は東北地方沿岸部に甚大な被害をもたらしました。その大きな傷跡はいろいろな面でいまだ被災地域に残っています。しかしそんな状況を見て龍JINの皆様のような全国の善意の心をもったボランティアの皆様が東北の被災地にお手伝いをしにきて住民さんと心の交流を続けているということも東日本大震災を契機に多くなった気がします。

さくら並木ネットワークも被災地域の皆様に桜植樹を通して全国の皆様の善意の声をお届けするお手伝いをしたいと常に思っています。自然は時に人間に災害という残酷な裏切りをすることがありますが、人間は困っている人を裏切ることはないということを被災地域の皆様に知ってもらいたいから…。