1月の中旬になり東北は風が冷たく雪も降る時期になっておりますが、さくら並木ネットワークには各地から多くの植樹依頼が来ております。

日々、現地の方々と打ち合わせを重ね、現状の確認・測量・桜の植樹本数などの決定を行っています。

新たに2箇所の植樹が決定いたしました。

皆さんの想いに応えられるような植樹になるよう、頑張ってまいります。

宮城県石巻市牡鹿半島・荻浜地区

石巻市牡鹿半島のほぼ中央部にある荻浜地区は海沿いに集落が密集しており、山側に公民館、 荻浜支所が設置されていました。

荻浜地区の住居は津波によって大きな被害を受け、2名の方が亡くなっております。
ほとんどの家屋は使用できなくなり、今なお高台の下にあり陽があまり当たらない家ノ入仮設住宅などで暮らしている方が多くいらっしゃいます。

荻浜地区には去年荻浜中学校と休校になった荻浜小学校に桜を植樹していますが、今回は羽山姫神社と荻浜漁港に植樹します。

ogihama04

荻浜は牡蠣が名産なのです。
漁港は海岸線に桜並木をという計画がありますが、まだ漁港の造成工事が終わっていません。ですので植樹するのは漁港近くの一部分。

ogihama01 ogihama02

海産物が地区の基幹産業であるのに、まだ漁港が整備されていないところに住民さんの苦悩があります。

それでも荻浜の皆様に少しでも早く満開の桜を見ていただきたいと思い、今回の植樹を企画しました。

ogihama03 ogihama05

漁港整備、高台移転の造成工事も多くの時間がかかる荻浜地区。
そんな荻浜地区を私たちさくら並木ネットワークはいつまでも見守っていきたいと思います。

宮城県石巻市大門町・湊中学校

宮城県石巻市大門町にある湊中学校。
石巻市は津波で多くの尊い命が失われた北上町の大川小学校をはじめ被災した学校が多いのですが、この湊中学校もその一つです。

minatocyuu02

2011年3月11日の湊中学校は卒業式。
東日本大震災が起きた14時46分は湊中生は既に帰宅しており、校内には職員さんだけの状態でした(しかし帰宅後津波の犠牲になってしまった生徒はいます)。
しばらくして校舎を襲った津波は一階部分まで達し、近隣住民約千人が校内に避難してきたそうです。

その後生徒職員がいなくなった湊中学校校舎は半年間避難所として。
学校機能は2011年5月から10月まで石巻中学校を間借りし、それから中里小学校敷地内に建設した仮設校舎で湊中生は学ぶことになりました。

minatocyuu03

そして去年の4月。
やっと震災前と同じ場所で湊中学校は再開。
しかし震災前と違うのは木が一本もないこと。
海風が直接校内に吹き込むことです。
そこで今回ご縁があり、さくら並木ネットワークが手始めの復興と環境整備の植樹をすることになりました。

minatocyuu04

植樹は今春卒業する三年生を含め生徒の皆さんと行う予定です。
湊中学校が元の姿に戻るには膨大な時間がかかります。

でも仮設校舎で学んでいた生徒の皆さんには、特に思い出になるような植樹ができればと思います。

特殊な環境で貴重な青春時代を送ってきたのですから…。

minatocyuu01

湊中学校の生徒達の未来が素晴らしいものであってほしいと願ってます。
そしてさくら並木ネットワークはこれからも湊中学校再建のお手伝いをしていくつもりです。