新年が明けまして、さくら並木ネットワークには各地からさらに多く植樹依頼されるようになってきました。

まだまだ復興したというには程遠い東北の被災地域が多いですが、今年もさくら並木ネットワークは東日本大震災の津波の伝承や被災された方の心の癒しや喜びの植樹、そして被災地域の町おこしやあらたな町づくりのお手伝いをしていければと思います。

新年早々植樹が決定になった地区のご紹介です。

福島県相馬市磯部地区

福島県相馬市磯部地区。相馬市の松川浦の南にある地区で、被災前は田んぼが広がり海岸には一番大きな集落があったところです。

そんな磯部地区ですが、2011年3月11日の大津波により海岸にあった集落は消滅。
北側にあった松並木もすっかりなくなり、250名以上の尊い命が失われてしまいました。
相馬市で津波で亡くなられた方の約半数以上が磯部地区の住民さんであり、今現在はもともと高台にあった集落以外は何も残っていない工事車両やダンプカーが行き交う地区となっております。

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今回植樹が決定したのは、津波が襲来したとき多くの住民さんが避難したという稲荷神社(寄木神社)。
高台の中腹にある子安神社やあらたに建設された台畑防災集合所。
そして蒲庭公会堂。

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磯部地区の住民さんには大切な場所の植樹を依頼されました。
また今造成している高台移転地や慰霊碑なども来年から数年後に植樹することになっております。

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今現在も土地や住民さんの心に深い津波の傷跡が残っている磯部地区。
その傷が癒され地区が復興するには長い年月が必要でしょう。
さくら並木ネットワークはできる限り磯部地区の住民さんの心に寄り添い、あらたに生まれ変わる磯部地区の町づくりのお手伝いをしていければと思っております。

ご支援ご協力のほどよろしくお願いします。

山元町戸花山

宮城県南部にある山元町は甚大な津波被害を受けた地区です。
町全体の津波の犠牲者600人以上。
今なお仮設住宅暮らしを強いられている方も多く、町全体が復興工事をしているような印象を受ける町になっております。

その山元町に戸花山という山があります。
震災前から地元の方達が中心となり、桜の名所となるよう桜を植樹をしてきた山です。
2011年3月11日の津波はこの戸花山の麓まできております。

この戸花山に、植樹する桜だけではなく山元町の町花であるつつじなどの自然も大切にしていこうという地元有志団体「戸花山つつじ・桜サポータークラブ」世話役岩佐洋一さんはこうおっしゃっています。
「昔からある自然を大切にしつつ、今回亡くなられた方々の慰霊の桜を植樹したい」と。

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今現在戸花山から海岸を見下ろすとはっきりとした津波の傷跡が。
そして別のところから見下ろすと復興工事をしているという状態の山元町。
まだまだ復興には時間がかかるでしょう。

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でも将来町が復興したときの春…。
戸花山を見上げると素敵な桜が優しく山元町を見守っている。
そんな桜に育ってほしいものです。

さくら並木ネットワークは自然と町の慰安を目的として活動している「戸花山つつじ・桜サポータークラブ」を今年の春の植樹だけに留まらず、これからもずっと応援していきたいと思います。