2013年8月31日(土)。宮城県本吉郡南三陸町のこの春植樹した桜に、ご支援いただいた皆様の銘版(石版のネームプレート)を設置いたしました。南三陸に植樹した桜は約180本。

ボランティアの皆さん・当スタッフ総勢19名で、約120本の桜に設置が完了しました。

東京からの参加スタッフは前日の夜、2013年1月に南三陸町にオープンした「南三陸プラザ」への桜の植樹でもご協力を頂いている、「南三陸ホテル観洋」さんに到着。翌朝から作業を開始しました。

南三陸町の朝

朝6:00頃の美しい南三陸志津川湾から登った朝陽は、雲の隙間から光っていました。雨や強い日差しの中だと大変な作業のため天候が心配でしたが、曇り空の下での作業になりました。朝9:00からミーティング。10:00頃にはそれぞれの担当の場所に分かれて設置作業をスタートしました。

2013年夏の南三陸町

現在の南三陸町は、倒壊した建物は撤去され何もなくなってしまった土地には雑草が生い茂り、場所により徐々に工事が進んでいるようでしたが、まだまだ厳しい生活を続けられている方が多勢います。

銘版設置風景1

設置作業は、どこも草刈から始まる大変な作業でした。この時期は草刈をしてもすぐに雑草が伸びます。場所により現地の方々がメンテナンスを行ってくださっています。多くの方々が桜の成長を大切に楽しみにしてくださっていました。

設置状況 sanriku10

左の写真。左奥が海。ここまで津波が襲いました。
右の写真は地主さんと共に草刈をして銘版を設置した状態です。どの桜もこのように、桜の根元に銘版が設置されておりますので、桜に会いに出かけられた際には探してみてください。

南三陸にて

どこのお宅でもそれぞれ違った想いや被害があります。お話を伺いながら、こんなに大きな被害にならないように、また津波が襲う事があっても1人でも多くの方々が無事でいられますように、思わずにはいられませんでした。

2012年に植樹した桜

昨年植樹した桜にも会いに(確認しに)行きました。植樹して2年目の桜は高さ4~5、6mにまで成長します。皆元気に育っていました。青々とした葉がたくさん茂りまっすぐ伸びる桜の苗木に会うと感無量です。

波伝谷地区 農漁家レストラン「慶明丸」

以前このブログ(波伝谷地区の植樹と奇跡のような人と人との繋がり )でもお伝えした、波伝谷地区の仮設住宅で自治会長をされてた三浦さき子さんのお店がオープンしました!

オープンまでには数々のご苦労があったそうです。
是非、三浦さんのお話をYoutubeでご覧下さい。

昨年に引き続き、今年も桜を植樹している波伝谷地区。「慶明丸」に集まっておいしいランチを頂き、経過報告とランチミーティング。

慶明丸

予約を頂いてから、その日に獲れた志津川湾の海の幸の数々を用意してくださる三浦さん。 
新鮮な刺身や、帆立貝・志津川湾、銀鮭の焼き物、あら汁やめかぶの酢の物、たこごはん。
お料理は三浦さんの愛情のこもったとてもおいしいものでした!

三浦さき子さんの慶明丸

南三陸に行かれる際には是非お寄りください。

御礼とご報告

午後の作業を開始。目的地へ向かう道々には、津波の大きなつめ跡。

清水浜駅 南三陸モアイ

写真左は気仙沼線清水浜(しずはま)駅。線路が途中で分断されています。この周辺には約100軒のお宅があり、残ったのは2軒だけだったそうです。
写真右は海岸に立つ壊れたままのモアイ像。南三陸町は1960(昭和35)年のチリ地震津波以来チリとの友好を結び、モアイ像には特別な意味があるそうです。
参照 南三陸町にチリから「モアイ像」寄贈-友好と防災の象徴

作業を再開し、夕方17:00頃、予定していた全ての銘版の設置が完了いたしました。

「さくら並木プロジェクト」にご支援・ご協力いただいている皆様に厚く御礼申し上げます。

先週・今週で、仙台・石巻地区、気仙沼地区、福島地区にも銘版を設置。
あと数枚でこの春植樹した桜へ、予定していた全ての銘版の設置が完了いたします。

設置完了後、設置場所のデータ化・ご報告の準備を行い、
桜基金Bでご支援いただいている皆様に郵送にて「設置場所のご報告」をお送りする予定です。

大変申し訳ございませんが今しばらく待ちいただきますようお願い申し上げます。