3月6日(日)。
さくら並木ネットワークは福島県新地町大戸浜地区共同墓地で植樹を行いました。
福島県新地町大戸浜地区共同墓地
大戸浜地区は東日本大震災以前は約150世帯が住んでおり、漁業と農業が主産業ののどかな地区でした。しかし東日本大震災の津波により、一部高台に住んでいた世帯を除き多くの世帯が被災し移住を余儀なくされました。津波で犠牲になられた方は30名。そしていまだ3名の住民さんが見つかっていません。
この共同墓地は被災した大戸浜地区と太平洋を見下ろせる高台にあり、津波で犠牲になられた住民さんも眠っておられる墓地です。
さくら並木ネットワークは濱野大戸浜区長の
- 津波で亡くなられた住民が眠っているこの墓地に桜並木を作りたい。
- ご遺族に桜を植樹してもらいたい。
という要請を受け、昨年の秋から準備を進めてきました。
ご遺族に海を見下ろす場所に桜を植樹してもらうために、栃木県のボランティア団体「頑張り隊」や西本願寺ボランティアセンターの皆様が竹林の伐採や津波で流されてきた瓦礫やゴミの片づけをして整地作業してくれました。お手伝いをしてくれた皆様に厚く御礼申し上げます。
そんな多くの方のご尽力により実現した大戸浜地区共同墓地の植樹。ご遺族や地区の住民さん達も集まり子供達も参加してくれました。津波で犠牲になられた住民さんのお孫さんでしょうか。
子供達がいたおかげで明るい雰囲気で植樹会が始まりましたが、ご遺族の皆様は被災していない人間には簡単には推し量れないお気持ちで桜の植樹をされたことでしょう。少しでもこの植樹会がご遺族の心の癒しになってくれればと思いました。
最後に濱野区長と子供達の手により、在英日本商工会議所様寄贈のしだれ桜の成木と石柱のお披露目。
正面には濱野区長が考案した、
大戸浜の明日を見守る慰霊桜
と文言が刻まれています。
この言葉どおり、津波で犠牲になられた方が大戸浜地区と子供達を見守ってくれることを祈ります。
早いものであと少しで東日本大震災から5年になります。全国的には震災の風化が始まってきておりますが、被災された地域ではいまだ解決しなければならない問題が山積しております。
さくら並木ネットワークはこれからも微力ながら被災された地域や皆様に寄り添い癒しを与えられるような活動をしていきたいと考えております。
改めて大戸浜地区、そして東日本大震災で犠牲になられた方のご冥福をお祈り申し上げます。
追記
この大戸浜地区共同墓地の植樹の様子が明日の福島民報に掲載されるとのことです。
福島県にお住いの方はぜひ読んでみてください。