2013年7月20日(土)。まだ、あじさいが開花を始めたばかりの岩手県山田町。

山田町にこの春植えた約600本の桜のメンテナンスに伺ってきました。

この日の朝の気温は20度。猛暑が続いた東京の日々と比べると、まるで5月のゴールデンウィークくらいの爽やかな風とやさしい日差しが心地良い日。

森の木々や稲穂の緑が光る岩手の景色はとても美しく、自然豊かな土地である事を実感します。

朝、9:45 美しい船越半島を望む山田町船越花まりんに到着。代表の藤原さんと息子さん、ボランティアの方々と合流しました。早速準備をし、藤原さんより説明を受け、グループに分かれて草刈開始です!

山田町 藤原さん

今年4月6日に多くの方々のご支援・ご協力を頂き植樹した、山田町船越「結ノ桜」。
その桜たちは・・・

高さ約1メートルちょっとだった1年生の苗木は、約3ヶ月少しで2倍以上伸び、ほとんどの桜が青々とした葉をたくさん付け、すくすくと育っていました!!!

桜の苗木

しかし、桜の丈と同じくらい、もしくは越すような雑草のあるところでは、弱りかけているものもあり、メンテナンスがやはり必要。早速、草刈開始です!

草刈の様子 桜メンテナンス

まずは、桜の周りの雑草を手作業で刈って行きます。小さな苗木のために山椒や野ばらも・・”ごめんなさい”ってつぶやきながら。。

桜の周りは手作業で、あとは草刈機で一気に刈ります。

桜並木

この「結ノ桜」達が、地域の方々と全国各地の方々を結び、美しく育ち、多くの方々の楽しみと避難目安になるように・・・

午前中、皆夢中で雑草と格闘。あっという間にお昼です。

かき小屋

山田町に「かき小屋」が出来ていました!
おいしいホタテ丼でランチ。この時期は、びっくりするくらい大きなホタテやえび・イカの鉄板焼きが食べられます。そして、桜の時期には・・・殻つきカキの食べ放題! 春。桜たちに会いに再びこの地を訪れる楽しみが増えました。

被災した場所 被災しても助かった桜の木

「かき小屋」さんの道路を挟んですぐ横、写真左の青い屋根には車が乗っていたそうです。赤い屋根の上まで津波が襲いました。まだ周辺は、当時のまま。工事も進まず瓦礫や曲がったガードレールに被害の大きさを感じずにはいられませんでした。

「結ノ桜」が植えてある場所は、写真赤い屋根の右上あたり。「結ノ桜山」の入り口が津波の到達地点になります。高台避難の目印になるよう、元気に育ってくれる事を願ってやみません。

「かき小屋」さんの入り口横に2本の桜の木があります。この2本の桜の木は、頭まで海水に浸かっても生き延びた桜だそう。しかも、毎年春にはきれいな花を咲かせるそうです!すごい生命力です。

yamada_kusakari01

程近くの風景です。白いドームのような建物(鯨と海の科学館)。この建物の向こう側に約500本の桜並木があって、おおぜいの方々がお花見を楽しみにこの地にいらしたそうです。その桜達は全て津波にのまれてしまいました。

草刈

そんなお話をお伺いしながらのランチを頂き、早々に午後の作業を開始しました。
仮設住宅に暮らすご高齢の方々が、皆さん優しく「わざわざ東京から!本当にありがとね~」と、声をかけてくださいます。復興がなかなか進まない山田町。桜のメンテナンス作業をしながら、一日でも早く皆さんが安心して暮らせるように・・と願ってやみませんでした。

桜

植樹して約3.5ヶ月の桜たち。一本一本に「頑張って元気に育って」と心の中で声をかけながら、メンテナンス作業を終了いたしました。

さくら並木ネットワークでは、現地でのボランティアを当ホームページ・Facebook等で募集を行っております。
機会がありましたら、是非ご参加ください。