5月18日(土)。さくら並木ネットワークで植樹した桜のある、陸前高田花っこ畑「希望の庭」にうかがってきました。陸前高田には、今春43本の桜を植樹しました。そのうち30本がこの地に植えてあります。
陸前高田のその場所は、震災前、小学校の教員であった吉田さんが木々や花々を愛で育てていたオープンガーデンで、地域の方々の憩いの場となっていました。
「希望の庭」のすぐ上まで津波が襲い、ここにあった全てのものが流されてしまいました。
陸前高田花っこ畑「希望の庭」
「陸前高田に多くの方に戻ってきてもらいたい。訪れてもらいたい」
そんな吉田さんや地域の方々の想いを受け、地域の皆さん、多くのボランティア、様々な人たちの力でガーデン作りがはじまりました。「花っこ畑の会」の皆さんは、震災以降、全国から贈られた花たちの種や球根を保管し大切に育てられていました。
「花っこ畑」には、その花たちを移植したそうです。日々地域の方々に見守られ愛でられた花たちで、とても美しい花畑になっていました。
その庭までの道沿い、また庭を囲むように、エドヒガン・アーコレード・シダレ桜などの桜の苗木を20本植樹しました。
花っこ畑の皆さんに大切にされ、小さな葉を出していました!
少し高台の民宿さんの桜
花っこ畑「希望の庭」は、震災直後少し高台にある動物病院の跡地に作られました。その場所には、民宿がオープン。民宿の建設に伴い移動したのが、現在の花っこ畑「希望の庭」です。
宿泊施設のないこの地には、大切な民宿です。ここまで津波が来ました。ここには10本の桜を植樹しました。
写真の中央の屋根は、花っこ畑「希望の庭」。
その先は、造成のための土や石が山積みされ道路は建設のためのトラックや工事車両が行きかっていました。ずっとそのままだった、流されてしまった住宅の基礎なども整備され、建物は何もない状態。その先が海です。
それが震災から2年経った現在の状況です。もちろんこのガーデン以外の周りに”色”はありません。
ここにはかつて数本の桜の大木があり、地域の方々のお花見ポイントだったそうです。奥は津波でなぎ倒されても頑張ってわき芽を出す、折れてしまった桜の古木。手前が植樹した小さな一年生の苗木。
小さな葉を出すその苗木たちを見ながら、「この大きな被害を後世に伝えるために元気に育って・・」祈るような気持ちで、一本一本様子を確認しました。
この日、東京から「花の力プロジェクト」バスツアーでボランティアさんが現地入りし「希望の庭」の植栽を行いました。報告ムービーが公開されています。
今後の予定
初夏に入り桜を植樹した様々な場所で、草刈等のメンテナンスが必要です。メンテナンスと共に、プレート付の桜基金Bでご支援いただいている皆様のプレート設置作業を行います。
設置後、郵送にてご報告いたします。今しばらくお待ちください。