2019年4月。あと1箇所の植樹を残すところとなりました。2012年の春から始めた桜の植樹活動。2012年~2015年に植樹した桜が各地で綺麗な花を咲かせています。

今年の春は、三陸鉄道リアス線の開通もあり多くの支援者の皆様が東北の桜に会いに行く計画をされている様で、事務局には昨年より多くのお問い合わせがありました。そして、よくいただくお問い合わせのナンバーワン「植樹してどの位で桜が咲くか」。

東北の桜の状況を数回に分けてお伝えいたします。桜の成長の目安や来年の東北の桜の開花時期の参考にしていただけましたら幸いです。

石巻市北上町十三浜菖蒲田地区

石巻市の各地の桜はまだ蕾で、かろうじて一部少しだけ咲き始めたばかりのタイミングでした。まだ咲いていない事を覚悟しながら、2019年4月14日(日)夕方。陽が沈んでしまう少し前の17:00頃。石巻市北上町十三浜菖蒲田地区大槻様のお宅に到着しました。

2015年3月に植樹した、植樹して4年目の桜達。

十三浜地区については下記の記事をご参照ください。
<石巻市十三浜地区植樹報告記事>
http://sakuranamiki.jpn.org/archives/5531.html

植樹に参加されたのは、住民さんと支援者オーガビッツプロジェクトとアトリエ・エビスの皆様。そして植樹祭の準備を協力してくれた石巻市社会福祉協議会の職員さんや全国から足を運んでくれたボランティアさんなど総勢約90名。住民の皆さんの想いを胸に、参加者みんなで1本1本大切に植樹をしたのを記憶しています。

大槻さんのお宅からこの桜の丘に向かうと、眼下に広がったのは大きく育ちきれいな花を咲かせた桜達でした!

同じ地域の桜は蕾なのに、会いに行った桜は咲いていた
桜の品種の違いではなく、そんな不思議な経験をしたのは初めてではありませんでした。桜には不思議な力がある様です。

下の写真、左が植樹時の高さ約1.5mの苗木、右が植樹して4年目の桜です。とても元気に大きく育ち、高さ3メートルを越え見上げるほど。

この場所には70本の桜が植樹されています。約8割ほどの桜が満開になり美しい花をたくさん咲かせていました。

しかし、石巻市の近隣の桜と同じ様にこれから開花を待つたくさんの蕾を付けた桜も数本。

植樹時は太さ1センチくらいだった枝垂れ桜の幹の太さは10㎝を越え、このあとすぐに開花しそうな膨らんだ蕾をたくさんつけていました。

この地区では何度かメンテナンスを行っておりますが、元気に育つ桜に、大槻さんはじめ地域の方々が桜を大切にされているのが伝わってきます。

【桜のメンテナンス報告】石巻市北上町十三浜追波地区
http://sakuranamiki.jpn.org/archives/6227.html

この丘の頂上に地区の集会場が出来ました。桜の丘側に大きな窓のある集会所です。すでに地域の方々がお茶会をしたり、カラオケをされたりされていました。災害の時には避難所になるそうです。

大きく成長した桜の下、地域の皆さんでお花見を楽しんでいらっしゃる未来を想いました。

この日の4日後の4月19日(金)。蕾だった石巻市の他の地域の桜が日々のあたたかさにより一気に満開になったとご報告がありました。ゴールデンウィーク前半くらいまで楽しめそうですね。来年のためにご報告いたします。