7月30日。
さくら並木宮城拠点は、宮城県石巻市牡鹿半島の桜のメンテナンスをしてきました。

宮城県石巻市牡鹿半島

牡鹿半島は桜の天敵である二ホンシカが多い地域で、そんな牡鹿半島で桜を育てていくのはかなりの苦労が伴います。そして二ホンシカは牡鹿半島を含め宮城から岩手の三陸沿岸部に生息していますが、

  • 三陸沿岸地域の震災前から顕著になっていた高齢化・過疎化
  • 東日本大震災によるさらなる地域人口減(猟をする住民の減少)

など様々な要因により、三陸沿岸部で二ホンシカの頭数は急増していると言われております。
また二ホンシカの主たる生息域は山林ですが、

〇地域内で頭数が増えたことにより山林内で食糧不足になる
  ↓
〇よって人里に降りてくるようになる

という流れが年々進み、作物や樹木(さくら並木ネットワークが植樹している桜など)に深刻な影響を及ぼすようになってきております。二ホンシカの急増は特に牡鹿半島の生活を変えたともいえ、作物を作っても鹿に食べられるため農業をやめた住民の方達も多いそうです。

さくら並木宮城拠点は二ホンシカ出没地域の植樹の際に様々な防鹿対策を施しておりますが、近年過去に施した防鹿対策が台風などの強風に壊れる事態が発生しており、この夏は桜のメンテナンスとともに防鹿対策の補修に力を入れるつもりです。

30日は山形県のボランティア佐藤隆男さんとともに、2016年春に植樹した牡鹿半島の鹿立浜高台移転地と2014年と2016年に植樹した小積浜地区の桜のメンテナンス(主に防鹿対策の補修)をしてきました。佐藤隆男さんは震災年から定期的に宮城県沿岸部でボランティアをしており、2014年くらいからは当団体が人手が必要な時に山形県から駆け付けスタッフ的な働きをしてくれております。

東日本大震災の風化が叫ばれている昨今。コンスタントに被災地域を訪れ、当団体の重要な力になってくれる佐藤隆男さんに感謝申し上げます。

ありがとうございました!